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漁業歌人 磨(みがく)
Fishermen poet MIGAKU
~昭和の海をうたう~
Showa-Sea Poem
延縄の初釣り鮪の心臓(ボツ)抜いて船霊に祈る今日の豊漁
漁船団化粧直して初かつお
鮭漁を終いて帰りの知床に沈む三日月神秘に眺む
釧路街スナック出会うニコルさんグラス合わせて勇魚を語る
十字星右舷斜めに輝いて夜光虫飛ぶ東へ南へ
今は無い北洋漁業の鮭流し集結港の街の灯恋し
見送りの出船風景胸騒ぐ若き日の海傘寿越えても
初さんま祝儀相場に浜騒ぐ
女川に昇る朝日が湾照らし養殖生け簀の銀鮭跳る(おどる)
天高くさんまの煙りまだ見えぬ
秋の川遡上する鮭故郷へ背びれ震わせ命を繋ぐ
寒風に開いて晒すみりん干し噛めば香ばしふるさとの味
投縄のベルに起こされ仰ぎ見しハレー彗星今に忘れず
長の漁疲労困憊気が重く今朝の食事の緑が癒す
換気扇さんまの匂い何時の日か
東北の郷土のどんこ大鍋で具材たっぷり田舎の味噌で
俺の番子持ちナメタが見得を切る
女川の町の風物丸干しのすだれ秋刀魚が朝日に光る
大羽を広げて海原信天翁(アホウドリ)孤島傾斜に雛鳥抱く
船乗りの体に染みし習性の星探すこと老いて直らず
春告げるオキアミ漁の漁具を積む乗子幾人左へ右へ
わら筵広げて呑んだ花の下沖出し前の一夜の宴
なぶら追いトト釣り上げた腕自慢
灯火の消えた漁船が港埋め
温暖で鮭も帰れぬ母の川
何気なく捨てるプラごみ南極へ
解禁も磯焼け憎しウニ痩せて
防砂林皆の力や緑映ゆ
父の顔覚える前に船出する帰りや髭面側には寄らぬ
~日常をうたう~
Poem of everyday life
慈愛の観音菩薩の絵手紙を佛間に置いて思いを語う
七福神我家に幸を運込め
夕暮れの浜辺に一羽海鳥が餌を求めて引く波を追う
人生の荒波越えた浜の人苦労が消えて翁の顔に
墓掃除行けば散らかす大鹿が供え花食い角振り逃る
稲みのりグルメな雀庭に来ぬ
日溜りに小さくしぼみ咲いている朝顔の花人生の如き
秋雨に通学童の射す傘に金木犀のオレンジが降る
台風一過花も香りも一夜消え金木犀の背丈伸びゆく
気嵐の煙の中に冬の使者
北上川(きたかみ)にしぶき渦巻く冬の使者
山菜の季節が来たとバッケ咲く
黄砂来て帰り来ぬ士の御霊かな
奥州の神秘が応援16番
ホームラン飛距離を足せば宇宙まで
百回の記念の花火川に映え
昆虫や何処で凌ぐやこの暑さ
君子蘭暑さ狂いか二度目咲く
かの昔冬の最中の自在鉤大鍋吊りし湯気立ついろり
常緑の木犀の中の赤い房南天たわわ朝日に照りて
北上川の流れの淀に氷張り朝日に輝き水鳥集う
鰤大根圧力鍋の間欠泉
宇宙にもラーメン屋台できるかも
古里の田畑は消えて鹿殖えて
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磨さん
漁業歌人 磨(みがく)のページの英訳を掲載しました。
2022年8月30日
ページを更新しましたので、リンクからどうぞ! リンク⇒漁業歌人 磨(みがく) Mariちゃん、英訳ありがとうございます!
続きを読む
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漁業歌人 磨(みがく)
~昭和の海をうたう~
延縄の初釣り鮪の心臓(ボツ)抜いて船霊に祈る今日の豊漁
漁船団化粧直して初かつお
鮭漁を終いて帰りの知床に沈む三日月神秘に眺む
釧路街スナック出会うニコルさんグラス合わせて勇魚を語る
十字星右舷斜めに輝いて夜光虫飛ぶ東へ南へ
今は無い北洋漁業の鮭流し集結港の街の灯恋し
見送りの出船風景胸騒ぐ若き日の海傘寿越えても
初さんま祝儀相場に浜騒ぐ
女川に昇る朝日が湾照らし養殖生け簀の銀鮭跳る(おどる)
天高くさんまの煙りまだ見えぬ
秋の川遡上する鮭故郷へ背びれ震わせ命を繋ぐ
寒風に開いて晒すみりん干し噛めば香ばしふるさとの味
投縄のベルに起こされ仰ぎ見しハレー彗星今に忘れず
長の漁疲労困憊気が重く今朝の食事の緑が癒す
換気扇さんまの匂い何時の日か
東北の郷土のどんこ大鍋で具材たっぷり田舎の味噌で
俺の番子持ちナメタが見得を切る
女川の町の風物丸干しのすだれ秋刀魚が朝日に光る
大羽を広げて海原信天翁(アホウドリ)孤島傾斜に雛鳥抱く
船乗りの体に染みし習性の星探すこと老いて直らず
春告げるオキアミ漁の漁具を積む乗子幾人左へ右へ
わら筵広げて呑んだ花の下沖出し前の一夜の宴
なぶら追いトト釣り上げた腕自慢
灯火の消えた漁船が港埋め
温暖で鮭も帰れぬ母の川
何気なく捨てるプラごみ南極へ
解禁も磯焼け憎しウニ痩せて
防砂林皆の力や緑映ゆ
父の顔覚える前に船出する帰りや髭面側には寄らぬ
~日常をうたう~
慈愛の観音菩薩の絵手紙を佛間に置いて思いを語う
七福神我家に幸を運込め
夕暮れの浜辺に一羽海鳥が餌を求めて引く波を追う
人生の荒波越えた浜の人苦労が消えて翁の顔に
墓掃除行けば散らかす大鹿が供え花食い角振り逃る
稲みのりグルメな雀庭に来ぬ
日溜りに小さくしぼみ咲いている朝顔の花人生の如き
秋雨に通学童の射す傘に金木犀のオレンジが降る
台風一過花も香りも一夜消え金木犀の背丈伸びゆく
気嵐の煙の中に冬の使者
北上川(きたかみ)にしぶき渦巻く冬の使者
山菜の季節が来たとバッケ咲く
黄砂来て帰り来ぬ士の御霊かな
奥州の神秘が応援16番
ホームラン飛距離を足せば宇宙まで
百回の記念の花火川に映え
昆虫や何処で凌ぐやこの暑さ
君子蘭暑さ狂いか二度目咲く
かの昔冬の最中の自在鉤大鍋吊りし湯気立ついろり
常緑の木犀の中の赤い房南天たわわ朝日に照りて
北上川の流れの淀に氷張り朝日に輝き水鳥集う
鰤大根圧力鍋の間欠泉
宇宙にもラーメン屋台できるかも
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