心神秘に~妻と見上げた滝桜~
日常をうたう
名にし負う 三春のしだれ 滝桜 妻と見上げて 心神秘に
名にし負う(なにしおう)三春(みはる)のしだれ滝桜(たきざくら)妻と見上げて心神秘(こころしんぴ)に


福島県三春町の名木「滝桜」
磨さんは、漁に出る準備のために
宮城県から千葉の銚子港へ車で向かう道すがら、
母と滝桜の様子をたびたび見に行っていました。
人の多い満開の頃ではなく、
花がほころび始める
少し静かな時期を楽しんでいたようです。
桜が見頃に近づけば、
親しい人たちを連れて行ったり
またそれも、
楽しい思い出だったと思います。
磨さんは
見上げる桜の大きさ、
神々しい美しさ、
そして、
隣にいる人生の伴侶の存在が
心の中でひとつになり、
「神秘」を感じ
心に刻まれた思いを短歌に詠みました。
今はもう、磨さんも現役を引退していますが、
あの頃の春の風景は
今でも磨さんの心に咲き続けているのだと思います。


